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AI(人工知能)、機械学習、深層学習?
まずはAI界隈でよく聞くけど、似た言葉がたくさん出てきます。入門する上で一つ目のハードルだと思いまう。とてもこんがらがりますね。一個ずつ定義を見ながらわかりやすくまとめていこうと思います。
人工知能
人間にしかできなかった知的な行為を、機械的に実行するもの
定義
機械学習
人工知能の一種、経験から自動で学習・改善するアルゴリズム
定義
深層学習
つまり、この三つは以下の図のように示せるということです。まずは、全てを包含する形でAIという言葉があり、その中の手法のことを指していることがわかってもらえますでしょうか?
では、皆さんがAIとして知っているものってなんでしょうか?それはどこにカテゴライズされるのかを知りたいと思います。皆さんが思い描いたAIの一部をリストアップするとこんな感じでしょうか?
- ドラえもんなど漫画や映画などフィクションに出てくるAI
- AlphaGo
- Tesla社の自動運転
- SiriやAlexaやGoogle Assistant
- AI搭載家電
- ロボット掃除機
それではこれをカテゴライズするために色々な軸で分類をしていきます。
人工知能のレベル
人工知能の定義は計算機科学者で認知科学ジョン・マッカーシー教授によって1955年にダートマス会議(1956年)のために提出した提案書で提唱されたもので実はかなり古い言葉であり、定義も曖昧というのが現状です。
極論としては、エアコンのような温度調整機能でもAIと言い張れるんですよね。よって、現在はできるレベルに合わせて5段階の区分けがされています。それぞれがどういうものかを書いていきます。
レベル1:単純制御
レベル1のAIはあらかじめルールを定め、それに従った処理を実行するのみです。例えば、家庭用エアコンの自動温度調節が該当します。
最近は違うものも増えてきていると思いますが、このレベルのAIでも「AI搭載」と銘打って、製品が売られています。
レベル2:ルールベース
レベル2のAIは事前に想定されるパターンをルール化し、ルールにしたがった行動をするものです。多くの行動パターンを取り込めば取り込むほど、あらゆるパターンに対応できるAIが作成可能となります。が、学習する機能はないので事前にパターンデータを与えなければなりません。具体例としては、初期の掃除ロボットが挙げられると思います。
「知識を使う」最初の段階ですが、その知識は人間が与えなくてはなりません。
レベル3:機械学習
レベル3のAIから学習の機能が搭載されます。ただ、機械学習によって学習するものの、学習するべきポイントはあらかじめ与えておくタイプです。ビッグデータを利用した解析で大量のデータを基に傾向を学習し利用されるものとなります。
レベル4:機械学習(深層学習/ディープラーニング)
レベル4のAIは、機械学習にプラスしてディープラーニングを用いた分析手法を取り入れており、AI自身が学習パターンを自ら学ぶことを可能としています。そのため回数をこなすごとにAI自身の正確性を向上できます。例としては、車の自動運転が挙げられます。
現在は、一般的にレベル3と4を「人工知能」と呼んでいます。
レベル5:汎用人工知能
レベル5のAIは、人間と同じような行動や考え方を取り入れた人工知能のことです。人間と同じようにAI自身が考えて行動できる様になるものです。例えば、Detroit: Become Humanのアンドロイドなどですね。ただし、現状ではレベル5のAIは誕生していません。そして、このレベルのAIが大体映画などで暴走して人間を滅亡させようとしてますね。
特化型と汎用型、強いAIと弱いAI
次にAIにはレベルとは別軸で分類する方法もあります。その分け方として特化型と汎用型、強いAIと弱いAIという分類です。
特化型
特化型とは、特定の決まった作業に「特化」したAIのことで、つまり専用機となってはしまいますが、その特定の領域において人間を超えるレベルの能力を持ちます。このカテゴリで有名なのがAlpha Goや画像認識系のAIです。
汎用型
対して、汎用型は人間のように色んなタスクをこなすことができるAIです。汎化能力を持ち合わせているため、特定の機能から学んだ内容を組み合わせてできることを増やすという能力を持っているとされている。ただ、実用化はまだ困難とされています。
強いAI
強いAIは人間のような自意識を持たせることで自発的に何かを認識して何かを為す。まるで映画の世界のAIのことです。こちらも現状は最先端の研究で実用化に向けて開発を進めてるところと考えていいと思います。
弱いAI
弱いAIとは、人間の自意識や精神の部分を持たないAIのことで、人間の知能を持たせるが物事を自分で考えて自発的に何かをするものではなく、与えられた仕事をただ機械的にこなすものです。
この四つはマトリックス状に示すことができます。
強いAI | 弱いAI | |
---|---|---|
汎用型AI | ドラえもん | − |
特化型AI | − | Alpha Go SiriやAlexaやGoogle Assistant |
まとめ
では、ここで皆さんが思い描いたAIがそれぞれのカテゴライズでどこにあったのかを今一度確認してみましょうか。
- ドラえもんなど漫画や映画などフィクションに出てくるAI
→レベル5 + 汎用型 + 強いAI - AlphaGo
→レベル4 + 特化型 + 弱いAI - Tesla社の自動運転
→レベル4 + 特化型 + 弱いAI - SiriやAlexaやGoogle Assistant
→レベル2〜4 + 特化型 + 弱いAI - AI搭載家電
→レベル1〜4 + 特化型 + 弱いAI - ロボット掃除機
→レベル2〜4 + 特化型 + 弱いAI
だいたいこんな感じでしょう。複数のレベルがある奴がいますね。これは両方をうまく利用しているとかそう言ったものです。ルールベースの方がいいところ、学習でまかなった方が良いところがあるのでそこをうまく切り替えて使っているといった形です。
最後に
世間でAIが仕事を奪うとか書いているのは強い汎用型が実用化される、または、特化型のAIでできる様な単純な仕事がとって変わる可能性があるっていう感じです。そして特化型の場合は人が使うことを前提としてい流ので私たちは使う側になってその一つ高度なところの仕事をすれば良いだけなので、仕事を奪われるってのは少し大袈裟なのかなといった印象です。
しっかり学んで、AIを使う側になっていきたいと思います。